About us - About saddle leather

サドルレザーについて

厚手の牛革を多量に加脂し、渋鞣ししたものをサドルレザーと呼びます。
これは昔ながらの製法で、クロム鞣し等と比較しコストもたかく、またフィギィアカービングや、造形、染色には不向きな為、日本では殆ど流通しておりません。その為、国内ではタンロウ仕上げのヌメ革やただ単に厚いだけの革がサドルレザーと呼ばれているのが現状です。国内の皮革製品取り扱い店でも、訳も解らずサドルレザーと言う言葉を連発されておりますが、本物のサドルレザーは数少ないです。(お客さまを騙して売っているとかいうのでは無く、売ってる本人も良く解っていないのだと思います。若しくは、”これはサドルレザー商品です。”と言われて仕入れ、そう信じ込んで売っていると思われます)いずれにせよ、最初は良く似ておりますので、判別はしづらいです。
サドルレザーも最初は白っぽくタンロウ仕上げの革と間違い易いですが、鞣しの段階で、加脂した成分が月日と共に紫外線に反応し、独特のアメ色に変色します。これがサドルレザーの本質です。
サドルレザーだと思って買った物なのに、半年、1年経ってもアメ色にならず、”ただ薄汚れてきただけだな”と感じたら、恐らくそれは、ただのヌメ革製品でしょう。当店では、約3年の歳月をかけサドルレザーを研究し、約1ヶ月程で変色を始めるハイグレードのサドルレザーを作り上げ使用しております。オールドコインカンパニースピリタスの焼印の入った商品は全てこのサドルレザーを使い作り上げております。時の移ろいを経年変色と共にお楽しみ下さい。

サドルレザー商品について

当店のサドルレザー商品は例外なく、自社開発したサドルレザーを用いて、細部にわたりすべてハンドメイドです。
縫製もシニュー(鹿の腱を鞣して紡ぎロウ引きしたもの。恐らく、考えられる天然素材では最強)を使いすべて手縫いで行っております。見えない部分はミシンを使ったりすれば作業も早く進められますが、ハンドメイドを謳っている以上、手縫いにこだわり丁寧に作り込んでおります。
また、製品の品質の低下を防ぐため、外注を使わず、全て当店内のファクトリーで数名の熟練技術者が製作しておりますので(カービング等の有名アーティストとのコラボレートモデルを除く) 1日に出来上がる数が限られてしまいます。
そのため、お客さまには御注文より多少のお時間を頂いておりますが、製品の性質上、ご理解下さいます様お願い申し上げます。また、サドルレザー製品は永久保証となっております。修理に於ける工賃はすべて無料となっておりますので交換パーツ、シニュー代金のみでお受けさせていただいております。度重なる修理にも応えられるレベルの革と技術を体験してみて下さい。
製品のオーナーが変わっても、当店の焼印の入っているサドルレザー商品すべてが保証の対象になりますので、お気軽にオーバーホールにお持ち込みください。10年以上愛用後、御子様に引き継がれたオーナーも少なくありません。
なお、他ブランドの修理は一切お受けしておりませんので、ご了承ください。

サドルレザーのお手入れについて

一番多いご質問の中にサドルレザーの手入れ方法があります。
基本的には、当店のサドルレザーの場合には多量に加脂してありますので、毎日お使いのなられていればメンテナンスフリーです。ですが、やはり革ですので、半年から 1年に1度くらいニ―ツフットオイルを塗ってあげてください。
これは、牛の足部分から採れる天然のオイルで常温で液体です。これを、柔らかい布にしみ込ませて優しく塗ってあげてください。あまり塗り過ぎると、艶が無くなり逆効果です。全体的に軽く変色する程度が好ましいです。塗り立ては色が濃くなりますが、しみ込んだ証拠ですので問題ないです。すぐに元通りの色に戻ります。
また、ミンクオイル等の常温で半固形のタイプのオイルは艶も無くなりますし、冬場、寒くなると成分が硬化し、白い粉をふいてしまうことがございますので極力さけてください。野球のグローブ等に塗る保革油等も同様です。
雨等に濡れてびしょびしょになってしまった場合は、型を整え陰干ししてください。直射日光は絶対に禁物です。ガビガビになってひびわれてしまったら再起不能になってしまいます。また、ストーブ等の暖房機具も同様です。この場合はダメになった革を総取り替えして組み立て直ししますので、かなりコストがかかってしまいますので、くれぐれも要注意です。(工賃は無料ですが、パーツ代で 1万円オーバーは確実です)陰干しして八分乾き程度(ちょっと湿っぽいな程度)になったら普段より少し多めにニ―ツフットオイルを塗ってあげて下さい。その後は再び陰干しです。シミになってしまっても、暫く使っていれば気にならなくなる程に全体が変色しますので、問題なしです。
また、保護材としてのトップコートや CMC等表面に塗る科学製品はお避け下さい。折角の天然素材の良さをコーティングしてしまいます。そして細かい表面のクラック原因となります。
例えるなら、有機栽培で採れた野菜や、天然物の魚などに化学調味料を大量にかけ、”おいしい”といって召し上がるようなものです。本当の本物はそんなものはいらないのです。事実、当店で所有している1910年代のコンチョベルトの革は100年近く経った今でも現役です。さすがに半年に一度くらいはニ―ツフットオイルを塗ってはおりますが。
以上でお気付きかと思いますが、過度のお手入れは禁物です。過ぎたるは及ばざるが如し、制作者側でやる事はやってありますので、ハードなバイカーズライフをお楽しみ下さい。